三国間貿易 3国間貿易 仲介貿易

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仲介貿易

三国間貿易(3国間貿易)・仲介貿易のSA商会

三国間貿易(3国間貿易)・仲介貿易に関する連載です。ご依頼などお気軽にお問合せよりご連絡ください。貿易取引において一般的な形体となりつつありますが、本来の難易度はかなり高い取引です。きちんと理解を深め未然に事故を防ぎ、大きな損害から身を守るとともに取引先と安心なやり取りを行いましょう。

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  1. 予告です:三国間貿易・仲介貿易に関する実務の連載を行います ※更新日:2010.12.09
  2. 序章:三国間貿易(3国間貿易)・仲介貿易の基本パターン ※更新日:2010.12.20
  3. その1:三国間貿易・仲介貿易の実務---三国間・仲介イ貿易の普及とトラブルの増加の背景 ※更新日:2011.01.31
  4. その2(前半):三国間貿易・仲介貿易の実務---実例1 航空便による輸出(実は三国間貿易) ※更新日:2011.02.04
  5. その2(後半):三国間貿易・仲介貿易の実務---実例1 航空便による輸出(実は三国間貿易) ※更新日:2011.02.28
  6. その3:三国間貿易・仲介貿易の実務---実例2 航空便による失敗例 ※更新日:2011.04.04
  7. その4(前半):三国間貿易・仲介貿易の実務---実例3 建値が変更になった ※更新日:2011.06.23
  8. その4(後半):三国間貿易・仲介貿易の実務---実例3 建値が変更になった ※更新日:2011.09.29
  9. その4 追記(この仲介貿易で注意したポイント) ※更新日:2011.12.08 新着マーク

予告です:三国間貿易・仲介貿易に関する実務の連載を行います

ここ数年〜10年、三国間貿易(3国間貿易)・仲介貿易が急増しているようです。
三国間貿易、特に三国間の中間に入る仲介貿易は元来非常に難易度が高いにもかかわらず、貿易に関して不慣れあるいは経験不足な会社や担当者が携わることでいろいろなトラブルにあい、知らず知らずのうちに違法行為を行っているということが多々見受けられます。
そしてこの違法行為によって会社はペナルティーを受け、取引先からは信用をなくし多大な損害を受けてしまっているのが実情のようです。
そこで当サイトでは、次のようなキーワーズを含む実践的貿易実務・貿易事務について、約10回にわたり連載を計画しております。
なお、この連載内容の半分は、数年前にブログに掲載した原稿を再編集したものとなります。
今回は更に分かりやすく、より実務的に話を展開していきたいと考えておりますので、当サイトの方へアクセスください。

三国間貿易・仲介貿易のキーワード:

  • 開示したくなかったのに、売り先に仕入先名が露見してしまった
  • 隠せるはずの仕入値が売り先に、または売値が仕入先に、それぞれ露見してしまった
  • 建値の勘違い(仲介貿易では、貿易建値が非常に重要な場合が多々あります)
  • 消費税の処理方法が不適であると税務署の指摘が
  • 適切な保険付保できず(事故がおきた場合は大変なことになります)
  • 仲介貿易実務の相談相手がいない
  • 仲介貿易実務勉強用の参考書やWEBがほとんどない
  • 仲介貿易においては、通関業者は相談相手としては不適?
  • 三国間取引の基本パターンと無限にある変則パターン
  • 仲介貿易の国内決済における消費税は?
  • 航空貨物仲介貿易の注意事項
  • 海上貨物仲介貿易の注意事項
  • その他輸送方法は仲介貿易に向くか?
  • 三国間貿易・仲介貿易が困難・不可能な特殊ケース
  • L/Cによる三国間貿易・仲介貿易は可能か(超高難易度も不可能ではない)

上記は約10回の連載の中で言及したいと考えているキーワードです。
連載については連載専用ページで展開してまいります。


特に専任担当者がご不在の中小企業・個人企業におかれまして少しでも疑問がおありの場合は、お気軽に「お問合せ」のフォームより当社にご相談ください。

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序章:三国間貿易(3国間貿易)・仲介貿易の基本パターン

三国間貿易(3国間貿易)・仲介貿易の基本パターンは下記の通りです。

  • 商流:A国(船積地)→B国(仲介者)→C国(仕向国)
  • 物流:A国(船積地)→(直に)→C国(仕向国)

注)船積地とは海上輸送のみでなく、航空輸送他の出発点をも含みます。
つまり、商流(売買契約や決済の流れ)が3カ国なのに、物流(貨物の国際輸送)は2カ国間である取引を三国間貿易と呼びます。

Aから見ると2国間の輸出における手続きと大きくは違いません。
またCから見ると通常の輸入と同じでしょう。
このような三国間貿易ですが、Bから見ると「仲介貿易」という別名で表現できます。

別名があるように中間の仲介国Bでは、輸入通関も輸出通関もないのに国際貿易となるわけです。そして仲介貿易者こそが、両取引先(A/C)とのコミュニケーションを含め適切な実務を遂行しないと、トラブルをかかえたり違法行為を行ってしまったりと今後の貿易活動において信用失墜ともいえる事態をまねいてしまうのです。
前述予告の「取引先名や価格の露見」、「建値の勘違い」、「適切な保険を付保できない」等々のトラブルで一番困り損害を被るのは仲介者Bです。

三国間貿易の実務との表題ですが、今後は主に仲介貿易つまり仲介者が日本の会社という立場の取引に重点をおき、話を展開してまいります。

なお上記の三国間貿易(3国間貿易)の基本パターンですが、実際には4国間以上に渡ることもあったり、あるいは仲介国の商流が複数、つまり一見して売りも仕入も国内取引に見える場合もあったりと、パターンは無限にあるといっても過言ではありません。
三国間貿易(3国間貿易)は言葉とは裏腹に複雑な手続きが必要となる可能性を秘めているということです。

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その1:三国間貿易・仲介貿易の実務---三国間・仲介イ貿易の普及とトラブルの増加の背景

中小企業のご依頼により長年多くの貿易手続代行をお任せいただいて実感しますのは、三国間貿易(3国間貿易)(特に中間に日本企業が入る仲介貿易)が非常に増加していることです。
弊社代表が貿易商社に勤務していた20年以上前には本当に少なかったのです。
そのため三国間貿易(3国間貿易)の普及に伴い、経験の浅い企業がトラブルに遭遇したことも多々見ています。
その背景と問題点を探ってみたいと思います。

仲介貿易普及の背景と、中小企業の参入:

  • 日本の産業空洞化と海外分業---貿易は海外から海外への時代へ。 大手企業のみでなく、中小企業まで海外に拠点をもち、製造・販売する時代。
  • 仲介貿易の自由化---その昔、一定金額以上の取引は当時の通産省にて事前許可が必要だったり、報告書が必要な時代があった。今は実質自由です。
  • 貿易だからといって商社に頼る時代でなくなった---中小企業の参入。

上記のような背景により、大手企業だけでなく中小企業や零細企業が、貿易商社に頼らず自社で直接貿易を行うことは時代の流れといえるでしょう。
しかし、貿易スタッフが育たないまま、それも輸出入だけでなく、難易度の高い仲介貿易(三国間貿易)までやるようになったところに落とし穴があるのです。

仲介貿易の問題点
  • 仲介貿易の相談相手がいない(輸出入通関が日本にはないので、通関業者は相談相手にならない)。
  • 輸出・輸入の参考書は書店に溢れているのに、仲介貿易の実務用参考書やWEBがほとんど無い 。
  • 仲介貿易は最も難易度が高い貿易形態なのに、当事者のリスク意識が薄いことが多い(日本企業間の仲介貿易だと日本語も通じることが一因か)。

簡単に言い換えると、輸出と輸入は基本問題であり、仲介貿易はいわば応用問題となります。
輸出入の経験者であれば誰でも簡単にできるというのではなく、じっくりと時間をかけて考え、慎重に貿易実務を遂行することが重要です。
売り先と仕入先に個別によく連絡を取りあい、船積等に必要な条件を煮詰めていく必要があります。
次回からは、できるだけ具体例を引用し、三国間貿易・仲介貿易の実務について話を展開していきたいと思います。

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その2(前半):三国間貿易・仲介貿易の実務---実例1 航空便による輸出(実は三国間貿易)

三国間貿易の基本パターンは、商流(売買契約や決済の流れ)が3カ国なのに、物流(貨物の国際輸送)は2カ国間である取引です。 実際にはいろいろ変則パターンがありますが詳細は別の機会に譲るとし、今回は次のような実際にあった三国間貿易で、注意事項は何か、よくある重大なミスは何かを皆さん自身で考えてみてください。

実例1:取引概要は下記の通りとなります。

  • 商流: A社(日本) --- B社(シンガポール商社) --- C社(マレーシアの顧客)
  • 国際輸送方法: 航空混載便による、TOKYO → マレーシア主要空港(つまり、A社 → C社へ直に)
  • 貿易建値: FCA JAPAN
  • 貨物: 装置物
  • 決済条件: 送金

質問:
この船積(shipment)で、特に日本側A社とてしての重要注意事項は何でしょうか?
あるいは、よくありそうなミスとはどんなことでしょうか?
(なおA社ではクライアントの意向により、私が準社員の形で貿易手続を行っていました --- ミスをせず完璧に行いました)

ヒント:
A社から見ると単純な輸出となんら違いがないようにみえるかもしれません。しかし重要注意事項を見落とすと、営業的に大変な痛手を負います。
回答は次回のお楽しみに!

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その2(後半):三国間貿易・仲介貿易の実務---実例1 航空便による輸出(実は三国間貿易)

この例は、三国間貿易ですが、日本側からすると通常の輸出とあまり変わらなくみえます。中間のB社にとっては、仲介貿易と呼ばれる取引です。

実例1:(前回のおさらいです)

  • 商流: A社(日本) --- B社(シンガポール商社) --- C社(マレーシアの顧客)
  • 国際輸送方法: 航空混載便による、TOKYO → マレーシア主要空港(つまり、A社 → C社へ直に)

基本的な注意事項:
  1. まずB社からC社が希望するAWB(Air Waybill=航空貨物運送状)の内容(記載事項)を聞き出す。
  2. 日本輸出通関用InvoiceとPacking List(つまりA社の書類)を、貨物と一緒に輸送さないようにする。
    替わりに、B社のInvoiceとPacking ListをB社から取得し、同じフライトで輸送されるように手配する。

上記を整理し、輸出通関業者(大半は輸送混載業者を兼ねている)に、きちんと書面で、指示をすることです。
上記1は海上輸送の場合にも共通の注意点です(海上の場合は、AWBでなくB/L=船荷証券になります)。

典型的なミスは次のように多発します:
上記2は航空貨物特有の間違いやすい事項です。通関業者にしっかり指示をしないと、日本輸出通関のInvoiceがそのままC社に貨物と一緒に輸送されます。
すなわちB社の仕入価格がC社に知られるところとなります。
営業的に非常にまずい事態であることはいうまでもありません。

貿易に対して不慣れな会社・事業所がこのようなミスをおかしてしまった実例を、わたしは非常にたくさんみてまいりました。
その度に思うことは「通関業者はアドバイスをしてあげないのかな?」ということでした。
もしかすると通関業者(輸送混載業者兼)の場合は、依頼された作業のみを行うだけなのか、または役割としてアドバイスする立場にない、あるいは無知や経験不足によりアドバイスすることができないのかもしれません。 やはりこういった点で、三国間貿易や輸出入の当事者の真の利益の為に仕事ができるのは、貿易コンサルタントであり貿易実務代行業であるということを弊社は自負しております。
今回ご紹介した実例は弊社があつかった例のひとつですが、もちろんご指摘したミスなどはせず遂行いたしました。
なお今回は割愛いたしますが、上記1の必要事項の情報入手と上記2の通関業者への指示には、経験則による秘訣があります。

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その3:三国間貿易・仲介貿易の実務---実例2 航空便による失敗例

航空貨物による三国簡貿易の重大なミスの例:

数年前、下記の三国間貿易取引がありました。いつもは私に手続を依頼する日本のクライアントBが、このときは日本で通関が無いことから、私が関与することなく航空便(AIR)による船積がなされました。その結果、手続上、重大なミスが発生することなりました。

三国間取引内容

輸出者(韓国)A --- 仲介者(日本)B --- 輸入者(南アジア)C

  • A:韓国商社(当社もよく知る会社)
  • B:日本の商社(中古機械得意 --- 私のクライアントも、本取引は依頼無く関与せず)
  • C:日系現地法人(工場)
  • 商品:装置(韓国製新品)

Bはある分野の中古一貫ラインをCから受注しました。 大半は日本から輸出の中古装置であるも、一部を韓国製新品装置で供給することになりました。 Bは私の長年のクライアントで、継続的に貿易実務代行の依頼を受けいていました。日本で通関が発生するときに、当社に代行の依頼がある形が主流です。

失敗の内容:
Aが韓国輸出通関使用したINVOICEが貨物と一緒にC国に飛び、輸入者Cの目に触れることになりました。つまりBの仕入価格が顧客Cに露見することになってしまったわけです(Bが窮地に追い込まれてしまったのはいうまでもありません)。

失敗の理由:
航空貨物の場合、通常、通関業者(兼航空混載貨物業者)は輸出通関時に使用のINVOICEを、そのまま貨物と一緒に航空輸送することになっています。そういう習慣のようになっており、違う指示を出さない限り、一緒に送ることがが彼等のルールになっています。
そのため3国間取引には、そうさせない明確な指示が必要です。
このような実態を知らず貿易初心者の会社や担当者が残念ながら体験してしまう、落とし穴といっていいでしょう。
上記は失敗の一理由ですが、そういった実態を知らず三国間貿易の手続代行を依頼しなかったこともその原因です。

失敗防止の対策:
仲介者(この場合B)がAを経由し次のいずれかを行うことを、船積国の通関業者に指示を徹底することが必要です。

  • 1)BのINVOICE(売先C、売金額もC宛て)をAに送り、貨物と一緒に飛ぶように。AのINVOICE(韓国通関用)は間違っても送らないようにと。
  • 2)AのINVOICE(韓国通関用)は、貨物と一緒に絶対に送らないように徹底。つまり貨物にはINVOICEが一緒に飛ばない形の船積を指示することです。

つまりBが仕入先Aに売値が知られてもいいときは上記1)を。
知られたくないときは、貨物と一緒にINVOICEが送られることがないよう2)を。
恐らく今回の場合は2)を選択すべきだったでしょう。

また仲介者Bとしては具体的にAWB(Airway bill)の記載事項や他の注意事項のいずれも、書面(S/Iと呼ぶ)で輸出者に指示すべきと考えます。
さらに口頭の指示も行ったほうが安全でしょう。その他にも細かい注意事項はたくさんありますが、ここでは割愛させていただきます。

今回のような場合では、弊社のような三国間貿易・仲介貿易に明るい、貿易コンサルタント・貿易実務代行業者に依頼するのが最良の方法であると考えております。
お気軽に「お問合せ」のフォームよりご連絡ください。

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その4(前半):三国間貿易・仲介貿易の実務---実例3 建値が変更になった

三国間貿易の中間から見た仲介貿易では、売りと仕入れの建値が変更になるということがありえます。今回はその実例を紹介します。

取引の前提状況:
米国の設備製造会社A社から、日本のB社は、定期的に輸入をするという輸入商社の仕事をされていました。 東南アジアの日系企業工場C社向けの販売が決まり、下記のような三国間貿易をB社、C社は希望されました。

  • 商流  A社(USA)----B社(日本)----C社(東南アジア)
  • 物流  A社(USA)------(直)------- C社(東南アジア)

なお、海上コンテナ船による輸送。(USA内は、長距離の内陸輸送あり)
従来の輸入は、建値はCIF Japanによる。
C社は今回 CIF を希望。
決済条件は、売り仕入れとも事後送金。

B社は輸入商社ですが、三国間・仲介貿易は今回が初めてということでした。 実務のやり方をいろいろ悩まれた末、最終的には当社にご依頼をいただきました。 輸出(インボイス等を自ら発行する取引)もやられたことがないということで、B社にとっては分かりにくい未知の形態の取引だったことと思います。

当方としては、得意中の得意分野の手続きでありましたので、アドバイスをさせていただくことにしました。
本件の貿易実務の実際は、(後半)でお話しします。

三国間貿易(仲介貿易)についてのご不明な点や実務のご用命は、お気軽に「お問合せ」のフォームよりご連絡ください。

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その4(後半):三国間貿易・仲介貿易の実務---実例3 建値が変更になった

さて、次のような条件の仲介貿易で私が行った実際の実務です。

取引前提:

  • 商流  A社(USA)----B社(日本)----C社(東南アジア)
  • 物流  A社(USA)------(直)------- C社(東南アジア)

B社の従来の輸入は、建値はCIF Japanによる。
C社は今回 CIF を希望。
決済条件は、売り仕入れとも事後送金。

実際の実務:

貿易建値をどうするか(海上保険に関連して)
一見、初心者には、仕入れも売りもCIFということなら、特に問題はないように見えるかもしれません。しかし、保険証券には保険金額(通常はCIF金額の110%と決まっている)が記載されるので、仕入先A社に申し込んでもらった保険証券だと、売り先C社への売値を反映していないことになります。
B社からは特に懇意にしている貿易損保保険会社はないとお聞きし、B社の了解を得ながら、私の取引先である保険会社に保険を申し込むことを決め、次の通り実行しました。
A社に(従来通りの輸入のように)CIFで発注済ということでした。しかし保険料を含まない建値CFR(cost & freight)に切り替えてもらうこと、保険料分を安くしてもらうように交渉することを依頼しました。
つまり仲介貿易のときは売りはCIFでも、仕入はCFR(FOB価格に運賃のみ上乗せ)とするが定石です。

もう1つの手としてはA社に(B社の)売値を開示し、その金額で保険をも仕込んでもらうという方法です。しかし、仕入先に売値を開示するのは、営業的には健全とはいえないと思いますので、通常はお薦めはしません。

B/L記載内容の確認他
通常の仲介貿易に共通する一般的注意事項がいくつもあります。 B/L記載内容やその他については、売り先C社から詳細内容の連絡が来ておりました。(S/I=Shipping Instruction)という書類です。 通常なら売り先からこのような希望条件を聞き出すのですが、さすがC社は日本の大手企業の海外法人です。手間が相当省けました。
今度はそのS/Iを編集し、新たなS/IとしてA社(USA)にぶつけました。この依頼の英文は私が作成しました。

上記のように建値の問題を解決し、B/L記載事項を適切に仕入先に伝達し、無事に船積みを完了することができました。お役に立てたことと思います。

私のコンサルタントや実務のやり方は、単にアドバイスをしたり指示をしたりということでなく、USAへのS/Iや要求事項を英文で作成し(クライアントB社の了解を得ながら)、送信するということも行っています。
実際の実務をクライアントの社員のように行うこともあるということです。

次回、本仲介貿易を例にとり、仲介貿易の注意事項について「追記」として書く予定です。

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その4 追記(この仲介貿易で注意したポイント)

この仲介貿易手続きは大きなミスや事故はなく、順調に無事終了しました。
しかし、いくつかの留意すべきポイントがあったと思います。

始めに、仲介貿易と海上保険について:
仲介国側の日本B社が売り先C社の指定金額(売り金額)を基に、保険を申し込んだことは前述のとおりです。
出荷元の米国A社は内陸(それもやや東寄り)であり、鉄道輸送後、西海岸の港からの船積みとなるとのこと。
港からの船積を起点とする海上保険の申し込みという元来の考えがありますが、今回は工場出荷から米国西海岸港を経て、東南アジアの港からC社工場までと、通しで付保しました。つまり米国工場出荷から東南アジア工場までです。
保険の時間や範囲に切れ目のない保険が重要との観点からです。

次に、仲介貿易とB/L(船荷証券)について:
売り先C社側からは、B/Lに関する詳細指示がS/I(Shipping Instruction=船積指図書=フナヅミサシズショ)という形で、仲介国であるB社に届いていたのは前述のとおりです。
これを前提に次のことに注意しました。

  • B/LのShipper欄は、売り先C社からは「海外の会社名であればどこでも可」ということでしたが、B社(日本)とA社(米国)の社名が両方載るように、ある工夫をし米国C社に指示しました(必ずしもこうする必要はないようですが小さな拘りです)。
  • B社がA社より、過去に輸入したときの船積書類のコピーを、参考用にいただいていましたので、米国側は簡易型B/Lフォームである「Short form B/L」を使用していることに気がつきました。
    これは主に米国で使用されているB/Lで、日本を含む東南アジアでは見られないものです。B/Lの有効性には何の問題もないのですが、売り先C社が戸惑わないようにと考慮し通常のB/Lフォームを要求しました。

仲介貿易とB/Lに関する1つのトラブル(仲介貿易とサレンダーB/L)
B/Lに関し上記は全てうまくいきました。しかし1つだけ小さいトラブルがありました(最終的には結果オーライだったのですが)。
それは次のようなトラブルです。
売り先C社は”Surrenderd B/L”(日本語訳:元地回収船荷証券)を要求しておりました。
私はB社代理として米国A社に、そのままB/Lの形態として”Surrenderd B/L”を要求しました。
しかしこの用語が通じなかったのです。
元来、船積地で発行されるB/L原本がないと、輸入国側では貨物を引き取れないという伝統的な考えがあります。
原本B/L送付の手間や時間、紛失のリスク等を考えると従来のB/L原本主義は面倒なところがあります。
そこで船積国の船社で手続きをした”Surrenderd B/L”なら、輸入国側でB/Lコピーがあれば貨物引取可という便利な方法です。
この“Surrendered B/L”は、日本や東南アジアで主に使用される用語で、他にも言い方のバリエーションがあることは知っていました。
船社により“Telex Release”や“Accomplished”とB/L上に表示されることもあり全くの同義です。
しかしながら米国側は”Surrenderd B/L”の意味を理解してくれず、B/L原本はC社(東南アジア)へ直送されてしまいました。
無事に届いたので結果としては問題にならなかったのですが、C社側S/I(船積指図書)に唯一合致させれなかった点です。
米国側は「なんだー、Quick Release B/Lのこと? 原本直送したので戻してもらえないと今からQuick Releaseなんてできないよー」との回答でした。
用語には本当に注意が必要です。
なおSurrendered B/Lの説明は、Jetroを始め詳細説明のサイトが沢山ありますので、ここでは詳細説明を省略いたします。

最後にもう1つの問題、仲介貿易と貿易建値について:
今回はB社日本側にとり仕入はCFR(=C&F=Cost and freight)、売り先にはCIF(Cost, Insurance and Freight) とし貿易手続きを遂行しました。
しかし貿易業界の一部には相当前(20年以上前)から、「FOB/CFR(C&F)/CIF」は使用するな、航空輸送・コンテナ輸送では「FCA(Free Carrier)/ CPT(Carriage Paid To)/ CIP(Carriage and Insurance Paid To)を使用するように」、という言い方がありました。
実はIncoterms2010のにより、2011年からは上記が明文化されました(詳細は後日Incoterms2010の項で書く予定です)。
しかし今回の仲介貿易では上記の考えを知りながら、「仕入はCFRでなくCPTを、売りはCIFでなくCIPを」という主張はクライアントにはしませんでした。
理由は下記の通りです。
  • これを説明するには大変なエネルギーが必要。
  • 建値が不適切による一番の問題は、保険が適切に付保されないかもしれないというリスクです。
    しかし今回は工場出荷から工場着まで、切れ目なくしっかりと保険でカバーできるということで目くじらを立てる必要がなかったからです。
  • 今回の仲介貿易はIncoterms2010(施行2011年1月)に上記が明記される前のことだったからです。

ということで、仲介貿易にはいろいろ重要な点、細部のことを含め注意点が多々あり、多くの知識と経験が必要とされ一筋縄ではいかないのが常です。
最後に、この取引は全て無事完了いたしました。

三国間貿易(仲介貿易)についてのご不明な点や実務のご用命は、お気軽に「お問合せ」のフォームよりご連絡ください。

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